
第二章
時は平安中期、政治の中枢である京から遠く離れた関東で産声を上げた平将門
生まれ持った武勇の才と不屈の精神で敵を打ち破り、その名は関東一体に知れ渡った。
だが朝廷の敵とされた将門には大軍が送り込まる。
そして額を矢で打たれ無念の死を遂げた将門は怨霊へと姿を変え蘇った。
亡き将門の実娘【滝夜叉姫(五月姫)】は父の無念から自身を物の怪にし、仲間と共に朝廷、武士に対し復讐を計る。
朝廷は滝夜叉姫討伐に向け、武士達を派遣、中には物の怪を食らう人間と鬼とのハーフである
鬼人【夜叉丸】も雇われ、滝夜叉姫を討とうと追い詰める。
戦いの中、滝夜叉姫の中に残る人の心を自分と同類と気づく夜叉丸。
朝廷の敵と、それを恨む物の怪同士が恋に落ちるが、
人間の世界で生きる事を絶望した二人は、互いに自害を決意する。
その模様に嘆く将門の幻影が人の心に問いかけ、現世、幽世、異界の三世界を作り、和合へと導く。
現世での自身達一連の行いに嘆いた武士達は、将門を祀り、後世まで称えた。
「強きを挫き、弱きを助く」
将門の想いを受け陰陽師は将門、そして将門を想い続けた人物たちの物語を呼び起こす。
7つの想いが空へと導かれ星に変わる時真の想いが降り注いだ。
第三章
⼩野⼩町絶世の美⼥として知られている⼩野⼩町は⽣没年をはじめその素性はほとんど明らかにされていないなど、謎が多い。
この幕では⼩野⼩町の⼈⽣を愛の和歌とともにお送りいたします。今から!1200年程昔の809年、
出⽻の国・福富の荘桐の⽊⽥(現在の湯沢市⼩野字桐⽊⽥)に⽣まれたとされています。
<幼少期>親の愛情をいっぱい受けながら育った⼩町。村に昔から住んでいるとされる不思議な笛を持った狐と出会い、
初恋をします。その特別な⼒を持った笛を奪うために天狗は⼆⼈を引き離します。天狗が笛を吹くと狐が⿓に化けてしまいました。
⼩町はなんとかして元の狐に戻って欲しいと天狗やその⼦分たちと戦い、笛を取り戻します。
我に返った狐は「⾃分はこの天狗と共に崖から落ちる」と伝え、⼩町を逃します。⼀⼈に残った⼩町は和歌を詠みます。
<⻘年期>⻘年期になり美しくなった⼩町は京都に上京する。⽥舎と違い、都会の⼈情の冷たさと渦中壮絶なイジメに⼾惑う中、
1⼈の⼼優しい男性に出会う。その男性には許婚がいたがお互い惹かれ合う。婚約者の⼥性は、⼩町の若さと美貌に嫉妬して、
⼩町を汚す為に襲わせる。怒りに狂った⼩町は、婚約者の⼥性や⾃分を犯した⼈たちを次々と殺してしまう。
正気に戻った⼩町は、⾝も⼼も汚れてしまい、好きになった男性を拒む。殺⼈の罪で逃げ惑う⼩町とそれでも⼩町を愛し追いかける男性。
⼩町はそんな寛⼤な男性に⼼許し⼆⼈は再び愛を確かめ合い共に逃げる。追っ⼿に追いつかれながらも⼆⼈は必死に逃げようとする。
だが⼩町は怒りに⼼奪われて夜叉姫となりる。男性も必死に、⻤に変貌する⼩町を引き戻そうとするが、声は届かない。
そんな⼩町を守るために男性は盾となり殺されてしまう。⽬の前で愛する男性が殺され、⼩町は怒りから冷める。
また⼤切な⼈を亡くした事に気づき深く後悔し悲しむ。その悲しみを和歌に込めて詠う。
<最期>⼼優しい素敵な男性と幸せな⽇々を送っていた⼩町。⼩町に惹かれていた帝より⼆⼈を引き離すために襲われる。
今まで失った⼤切な⼈達の様にならない様に男性を守る為に今度は⼩町が盾となる。⽬を切られてしまい、美しい顔を失い、
男性も殺され、またしても愛する⼤切な⼈を失う。そして&#年後、宮中に化粧師として仕える仕事をしている⼩町。
わがままなで宮中で⼀番美しい姫に罵られながらも懸命に仕える。ある⽇、その姫が男性の嫉妬を買い、
⽬を切られてしまう。宮中で!番の美しさを失ったと悲しむ姫に⼩町は「⼥性の本当の美しさは⾒た⽬だけではない」と悟し、
あまりにも悲しんでる姫の傷を⼩町の能⼒で治します。そして改⼼した姫は好きな男性と結ばれます。⼈の幸せを願っている⼩町が和歌を詠みます。
そして⼩町は天国で愛した男性と結ばれます。愛に溢れ、愛のために⽣きた⼩町のストーリーです。